東京無線協同組合
東京無線は、東京23区、武蔵野市、三鷹市を営業区域とする、国内有数の大規模無線グループ。51のタクシー会社による協同組合。3,537台の車両を持ち、緑色の車体とタワーマークの行灯が目印。
東京
- 業界
- 運輸
- 利用シーン
- タクシー
- 利用開始時期
- 2021/4
Buddycom導入の背景
東京無線では配車センターとタクシー車両の通信にデジタル無線機を使っていました。 デジタル無線では、東京スカイツリーと田無タワーに設置されているアンテナを経由していたため、高いビルに阻まれると電波が届かず音声もクリアではなく、どうしても電波の不感地帯というものが発生していました。
そのため次々と高層ビルが建設されていく東京でデジタル無線を運用し続けるには限界がありました。
Buddycomを導入した理由
Buddycomを導入したことで、下記の効果がありました。
■携帯電話通信網を使用し、携帯電波が届く範囲であれば地下でも通信ができるようになった
■デジタル無線機と比べると音声が非常にクリアになり、通信内容が格段に聞き取りやすくなった
■1対1での通信やグループ別の通信等、より柔軟な呼びかけができるようになり、情報連携の幅が広がった
特に今までできなかった地下での通信が可能になったので、配車場所が地下駐車場などでも配車センターと乗務員がスムーズに連絡が取れるようになりました。
利用シーン
タクシーの配車センターと乗務員間の連携に使用
Buddycomは株式会社デンソーテンが開発するタクシー配車システムが搭載されたタブレットに組み込まれており、スピーカーマイクの通話ボタンを押すことで、デジタル無線機の操作方法を大きく変えることなくBuddycomでの発話を行なっています。
通話の種類は、配車センターと特定車両との個別通話、グループ通話、そして、全車に向けて一斉送信の3パターンがあります。
主に配車センターによる車両の誘導、指示、連絡事項の送信、車両から配車センターへの報告などを毎日行っており、配車センターからタクシー車両への発話が多いです。
乗務員は基本的に車両で配車センターからの情報を聞き、判断します。
道路交通法によれば、スピーカーマイクを利用すれば走行中も発話可能ということですが、万が一のため、乗務員が発話する際は停車して話すようにしています。
また、配車センターから特定の車両への1対1の通信のほか、緊急時などは配車センターから全車に向けての一斉送信をすることもあります。
導入後の効果は?
タクシー業界に最適化したグループ構成で運用
・配車センターからタクシー車両へ、個別通話、グループ通話、全車通話が可能。
通話内容に合わせて選択。
・タクシー車両同士は通話不可。
今後の展望
Buddycomを2000台増やす予定です
今後、チェッカー無線協同組合との統合予定があるため、その際はBuddycomを2,000台増やす予定です。
近年のキャッシュレス決済は多様化しており、タクシー業界においてもそれは例外ではありません。 お客様自身で支払い方法を選択できるよう全車両にタブレットを導入し利用者の利便性を図るなど、日々進化を続けています。
東京無線では、独自の配車だけでなく他の配車アプリも取り入れることでより多くの配車実績を上げることに成功しました。
今後は、東京無線独自の決済方法やアプリの更新にもより一層力を入れ、更なる配車回数の向上を目指して行きます。
ただし、配車場所への誘導やトラブル対応等、タクシー車両とそれをサポートするオペレーターとのやりとりは必要です。 チャットでは時間がかかりすぎますし、人だから行える指示や注意喚起には音声が有効です。
そのため、私たち東京無線ではこれからもBuddycomによる音声コミュニケーションを最大限行っていきます。
髙林様
東京無線協同組合
副理事長