
取材日:2024/10/29

NEXCO中日本(中日本高速道路株式会社)
- 利用シーン
高速道路の集中工事や事故発生、雪氷体制時の本部と現場のコミュニケーションに使用
- 導入前の課題
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IP無線やスマホなど複数存在し、グループ会社間で通信手段が統一されておらず、連絡が煩雑であった
高速道路上は、走行音があり、電話や無線に気づきにくかった
関係者が増えると、伝言ゲームとなり、情報がうまく伝わらないことがあった
- 導入ポイント
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スマホ1台なので現場への持ち物が減った
Bluetoothイヤホンが使えるため、高速道路上でも着信に気づきやすくなった
話した内容が文字になるので、着信をとれなくてもいつでも読み返すことができ、指示内容のズレが生じない
話した内容や現場の状況写真が、グループ間で即時に共有されるため、情報共有のスピードと正確さが格段にあがった

iPhone

グループ通話、音声テキスト化、画像の送受信、ライブキャスト、かんたんログイン

SIM

市販品(サポート対象外)

Buddycom導入前の現場の状態や課題を詳しく教えてください
情報の連携でズレが生じたり、電話でのコミュニケーションにストレスを感じていました
これまでIP無線とスマホを併用していましたが、グループ会社間で通信手段が統一されておらず、連絡が煩雑であるという課題を抱えていました。
また、スピードと正確さが求められる有事(事故や災害)の現場において、グループ会社間で異なる通信手段を用いているため、コミュニケーションに多大な労力がかかったり、伝達ミスが起こったりするなどの苦労がありました。現場での情報不足や遅延は非常にストレスであり、お客さまの安全を守るうえでも、今までよりも迅速かつ正確な情報伝達方法が必要とされていました。
以下のBuddycomの特徴により、上記の課題をクリアすることができました。
・一斉発報により、現地・本部問わず、同時に情報共有することができる。
・テキストメッセージが残ることで、情報を後からキャッチアップすることができる。
・グループ会社間での一貫した通信手段が可能となる。

Buddycomの利用シーンを教えてください
高速道路の維持管理で本部と現場の情報連携に活用
中日本高速道路株式会社(通称NEXCO中日本)では、グループ会社と連携し、中日本地域の高速道路、自動車専用道路などを維持、修繕、管理しています。その維持管理を行う上で、グループ会社間の情報伝達ツールとして、Buddycomを活用しています。
活用する場面は、通行止めを実施する際の先頭固定規制、IC閉鎖、有事の際の現場対応やお客さま対応など、多岐に渡ります。その際、情報が錯そうしたり、過多になったりしないよう、通話グループの機能を活用しています。
Buddycomの具体的な使い方としては、イヤホンで本部や現場の情報共有・会話を聞きながら、情報発信すべき事項がある際はポケットからスマホを取り出し、Buddycomのアプリ画面を押して会話をしています。また、今冬期は、Buddycom専用のヘッドセットも試行しました。
主な利用シーンとしては以下になります。
❶ 事故・災害時の現場と本部のコミュニケーションとして、現場状況の把握や本部からの指示
❷ 通行止め実施時の先頭固定・後尾警戒車両間の無線指示として利用しており、隊列走行のタイミングや通行止め規制の開始指示、完了連絡など
事故などの頻度はおよそ月1-2回で、毎日Buddycomを使用しているわけではないですが、集中工事やリニューアル工事など、大規模規制実施時に使用頻度が増加します。
集中工事で通行止めを実施する際、本線に規制材を設置するため、2-3台に大型車を並べて低速で走行させ、お客さまの車両にもゆっくり走行いただきます。このような通行止め作業を実施にあたり、Buddycomを使って、本部と現場従業員がお互いの位置や作業進捗などを共有し、連携をとっています。
2024年春の集中工事まではIP無線とBuddycomを併用して試行していましたが、その機能や確実性、通話状況などが信頼できるものと確認できたため、2024年11月の集中工事からは通信手段をBuddycomに一本化しています。
今後は、サービスエリアなどでノベルティや風船を配ったりする交通安全キャンペーンのイベントでの社員間のコミュニケーションを図るツールとしてもBuddycomを活用していきたいと考えています。
Buddycomを導入してどのような効果がありましたか?
音声に加えて文字・画像・映像の共有が可能なため正確な指示・情報連携ができています
Buddycomでの発信は、電話をかける際の発信する待ち時間が不要なため、ストレスなく連絡することができます。また、複数人が同時に同じ情報を得ることができるため、迅速かつ的確・正確に伝わるコミュニケーションが実現できています。
受信の際は、現在はスマホをポケットに入れ、Bluetoothイヤホンで通話をしています。スマホを取り出す必要がなく、高速道路上の騒音があっても聞き逃すことが少なくなりました。また、Buddycomはバッテリーの消費量が少ないため、強みに感じています。
現場従業員からは、「テキスト化により、聞き逃しを後から振り返ることができ、状況にキャッチアップすることができる」「動画・写真の共有についてもアプリ一つで送受信できるため、複数デバイスを持つ必要がなく、便利である」との声が上がっています。
大きな災害が起きた際は、現場状況の迅速な把握は音声や文章だけでは伝わりにくいこともあるので、Buddycom上で画像・映像共有ができることはとても心強いです。
本部と現場の指示において、言葉だけでは難しい場面においては、ホワイトボードに簡単な図を書いて動画配信で映しながら説明するといった使い方もできています。

Buddycomを導入するにあたって
通信機器をよりアップグレードできると感じたため導入を決定しました
NEXCO中日本では、来る人口減少の社会に対し、高速道路事業を高度化、効率化していくべく、「i-MOVEMENTプロジェクト」に取り組んでいます。
https://www.c-nexco.co.jp/corporate/operation/maintenance/i-movement/
そのような会社の全体方針がある中で、現場事務所としても市場の技術を積極的に取り込んで、業務の効率化を図りたいと思い、当事務所でのBuddycomの試行導入を開始しました。
前述してきたように、IP無線にはない機能がたくさんあるため、グループ間のコミュニケーションをアップグレードできていると感じています。
導入にあたり、事務所には幅広い世代の社員がおりますが、使用への抵抗感は特にありませんでした。
また、QRコードでログインできるのが便利ですので、名刺サイズのカードにQRコードを印刷し、社員に配布しています。これにより、いつでもどこでもパスワードを忘れても、Buddycomにログインすることができます。
導入当初は現場従業員に10分ほど操作説明を行い、今では全員がスムーズにBuddycomを使うことができています。
グループ会社の社員の理解もあり、グループ会社間のコミュニケーションツールとしての導入もスムーズでした。
ご利用いただいているお客様

NEXCO中日本(中日本高速道路株式会社)
導入担当者のコメント
高速道路は、事故、工事、豪雨災害、積雪や凍結など、さまざまな事象に直面します。これらに対して備えることが重要であり、事前に準備したことしか実行できません。Buddycomを当事務所のコミュニケーションツールとして導入することで、これらの事象に迅速かつ適切に対応できる体制を整え、安全・安心な高速道路空間の創出に寄与できると考えています。
NEXCO中日本(中日本高速道路株式会社)
名古屋支社 桑名保全・サービスセンター
ご担当者様