ホーム導入事例UTMF/ウルトラトレイル・マウントフジ

UTMF/ウルトラトレイル・マウントフジ

https://www.ultratrailmtfuji.com/

ウルトラトレイル・マウントフジ は、2012年から始まった、山梨県・静岡県をまたいで開催されている、総距離はおよそ100マイル、累積標高差は約8,000m、制限時間は46時間のトレイルランニングのウルトラマラソンレースです。

ロケーション 山梨・静岡

業界
スポーツ
利用シーン
競技運営
利用開始時期
2022/4
  • 使用端末 TORQUE 5G
  • 主な使用機能 グループ通話, 音声テキスト化, チャット機能
  • Buddycom導入の背景

    ●競技スタッフにスマホ2~3台、無線機、予備バッテリーを持たせるため荷物が多い。
    ●「雨にぬれても落としても大丈夫」「長時間使える電池を搭載」。そんなスマホが欲しい。

    Buddycomを導入した理由

    ●TORQUE 5GにBuddycomをインストールして、電話とIP無線の1台2役に!
    ●大会3日間で充電ゼロ回の端末も。「壊れた」「動かない」という報告もゼロ。

    利用シーン

    Buddycom × TORQUE 5Gを大会本部、エイドステーション、スイーパー、山岳レスキューチームで活用

    UTMF 2022の運営スタッフは、主に「大会本部」「エイドステーション(水分や食料を提供し、傷などを手当てする施設)」「スイーパー(レース最後尾を管理するメンバー)」「山岳レスキューチーム」で構成されます。今回は各自の連絡手段として、京セラのスマホ・TORQUE 5Gに、IP無線アプリとして「Buddycom(バディコム)」をインストールして配布しました。

    電話としてもIP無線としても使えるため、今までのように携帯電話と無線機の2台を渡す必要が無くなりました。今大会の運営スタッフは52人なので、従来であれば計104台を手配していたことになり、相当な手間やコストが生じたと思います。Buddycomは一斉通話と個別通話を切り替えられ、全9カ所あるエイドステーションの責任者、コース上のスタッフ、レスキューチームの間でスムーズに情報を共有できたのが良かったです。

    大会中はBuddycomを通じて、各スタッフが「エイドステーションを通過した選手数」「リタイアした選手の状態」「レース最後尾の現在地」などを報告。
    中でもエイドステーションを通過した人数の報告では、従来は無線機の割り当てから本部と安全管理チームの2回に分けて連絡していましたが、1回で済むようになりました。
    さらにBuddycomは、話した言葉をテキスト化してくれるので便利です。これまで手入力していた選手数やタイムなどの数字も口にするだけで文字になるため、慌ただしい現場で役立ちました。動画や写真もチャットに残せるので、コース上のがけ崩れや倒木も視覚的に報告できます

    またBuddycomは、アカウントを切り替えることで各端末の使用者が分かります。2022年大会でも1台のTORQUE 5Gをスタッフ数人で共有しましたが、どの端末を誰が使用しているのかがひと目で分かり、重宝しました。

    導入後の効果は?

    無線機とスマホを1台に集約!雨風の中でも各スタッフ間の連携がスムーズに

    山岳地帯なので風雨を遮るものは無く、レスキューチームやスイーパーは傘を差せません。端末を入れたポケットやザックに水が溜まることもあり、各自がポリ袋などに入れて対策するものの、取り出すのは相当な手間でした。また、今大会では常にスマホをIP無線として利用するため、端末を手に持つスタッフが増えると予測しました。当然ながら雨にさらされる場面も多く、ほぼ完全防水の機種でないと採用できないため、Buddycom × TORQUE 5Gがふさわしいと考えました。

    さらに選手を救助する際、スマホがぬれたり、落としたりするのを注意しなければならないことがスタッフにとってストレスでした。その点でもTORQUE 5Gは「2mの高さから落としても壊れにくい」「灼熱の炎天下でも氷点下でも正常に作動する」「水深2mの海水にも耐える」といった特長を備えているため、心置き無く使えたようです。

    TORQUE 5Gは4,000mAhの大容量電池パックを搭載しており、連続通話時間は約1720分、連続待受時間は約350時間とタフな上、電池取替式なのでUTMFのように充電が難しい環境での使用に適しています。 スイーパーは選手と共に走ったり、歩いたりしているので電池交換のような作業は難しいです。スマホを細かく操作するのも大変なので、やはりTORQUE 5G とBuddycomの組み合わせが役立ちました。 スイーパーは自分と選手用の応急処置用具や経口補水なども持つ必要があり、一つでも荷物を減らせることのメリットは大きいです。

    UTMFクラスのレースになると会場があまりにも広大なため、一般の無線では電波が届かず、IP無線の利用が常識になっているようです。海外のレースでもスマホに無線やGPS、人数管理のアプリを入れて使うのが主流とのこと。トレイルランニング界において「TORQUE 5G」×「Buddycom」の活躍は今後も続きそうです。

    About

    UTMF/ウルトラトレイル・マウントフジとは

    UTMF/ウルトラトレイル・マウントフジは、日本を代表するトレイルランニング大会の一つで、最も長い距離を走るカテゴリーでは富士山こどもの国(静岡県富士市)から富士急ハイランド(山梨県富士河口湖町・富士吉田市)までの全165.6kmを3日以内にゴールする必要があります。

    選手たちは起伏の激しい樹海や砂礫の上を、自身のコンディションと向き合いながら昼夜を問わず移動し続け、時には強い雨や風、日差し、寒さに見舞われることもあります。そのため、彼らの安全を守る運営サイドには万全の体制が求められます。

    「3年ぶりの開催で胸を躍らせる一方、私たち運営者からすると『100マイルのレースは国内で久しく開催されておらず選手の負担が大きいのでは』『今回はコースやメイン会場を刷新したのでスタッフも未経験の部分が多い』といった懸念もありました。従って2022年大会は『安全管理の徹底』を最重視して臨みました」