東海旅客鉄道株式会社
東海旅客鉄道株式会社 は、1987年に日本国有鉄道から鉄道事業を引き継いだJRグループの旅客鉄道会社の一つ。 東海道新幹線を軸として、東海地方を主とした中部地方を中心に鉄道路線網を有する。
日本
- 業界
- 鉄道
- 利用シーン
- 新幹線
- 利用開始時期
- 2018/7
Buddycom導入の背景
迅速なお客様対応や異常時対応を行うには、同一列車に乗務する運転士・車掌・パーサー間での情報共有が必須ですが、以前は、情報共有の際、業務用携帯電話や車内搭載のPHSを使用し、1対1の会話形式で行っており、クルー全員で情報を共有するまでに時間を要することと、伝達の途中で内容に微妙な差異が生じてしまうケースがあることが課題でした。また、平成30年3月のダイヤ改正により、1列車に3名の車掌が乗務していましたが2名乗務になり、一人当たりの担当号車が拡大したので、車掌間でお互いに何をしているか把握できる環境づくりが必要不可欠でした。
Buddycomを導入した理由
乗務員・パーサーにはすでに業務用携帯電話を貸与していましたが、平成30年3月にスマートフォンに切り替え、多様なアプリケーションの導入に対応できるようになりました。
また、当社グループ会社において、情報共有手段として「Buddycom」を導入していることを知り、乗務員へも同様にアプリとして導入できれば、携帯品を増やすことなく迅速な情報共有が可能となると考え、「Buddycom」導入が最適であると判断しました。
導入後の効果は?
音声のリアルタイム共有を2,000グループで実現。 運転士・車掌・パーサー間と指令との情報共有が迅速に伝達、お客様対応力が向上
Buddycomの導入以前、指令から車掌への情報伝達は、乗務員室に設置された指令電話で行い、巡回等で不在の時は留守録に伝達内容を残していたのですが、いち早く乗務員に伝達できるよう、グループ通話を活用して伝達できるようになりました。
また、クルー間、指令との情報共有がしやすくなったほか、他列車の乗務員とも指令を介さず迅速に連携が取れるようになり、これまで以上にお客様対応力が向上しました。
Buddycomの魅力
今では我々の業務に手放せないツールです
Buddycomには通話内容が時刻を含めて記録され、後から再生でき、車外(指令、前後列車の乗務員等)にも連絡が取れるなど、機能性に優れています。
さらに、幅広い年齢層の乗務員全員に使いやすい操作性を有しており、今では我々の業務に手放せないツールとなっています。
利用シーン
お客様対応や車両故障対応、遺失物捜索の対応に
新幹線車内やホームでのお客様対応、車両故障対応が複数重なった時など、乗務員間で迅速に事象の共有ができ、的確に役割分担することで大変スムーズに対応できています。
また、他列車にもすぐに連絡できるため、遺失物や他列車の切符が発見された等で連絡が必要な場合に、当該の列車への連絡が大変迅速に対応できています。
一方、就業前にミーティングエリアでBuddycomの感度の確認を行ったりもしています。
今後の展望は?
LIVE動画での通話や、音声テキスト化に期待
現地の状態がより明確に把握できるよう、映像でのグループ間共有や、会話内容を文字化することで、情報共有の迅速性、確実性が向上されることを期待したいです。
また、グループ通話に参加する関係者を拡大していくことで、さらなる連携力強化を図り、より安全、快適な輸送サービスの提供をしていきたいと思っております。
野上 重和様
東海旅客鉄道株式会社
新幹線鉄道事業本部 運輸営業部運用課 課長代理
栗田 俊介様
東海旅客鉄道株式会社
東京第一運輸所 指導運転士